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よ う こ そ
 おとぎばなし 翼の部屋
   Welcome to world of fairy tales TASQ.

        健全な青少年育成には、夢を描けるメルヘンが、

 なによりのツールです。

  通読され、あなたが面白かったら、子供にも

 読んであげて下さい。

 

   自動ヴァイオリン 1900 年初頭 (アメリカ)

 

 

道徳 3

青空学校ばんざい

 

  「うぁーい」、ニ三人ではね回って、先生の
いうとおりにしない男の子。 
しゃがみこんで、小さな花をたくさん集めている女の子。 
叢(くさむら)に寝転んで、流れる雲をじっと見ている変な子。
でもこれは、私たち一時間目の授業なのです。 
先生だって五六人の男の子と、すもうをとっているんですよ。
わたしたちは、花を摘んでは、
「先生、こんな花でもいいんですか。」と聞きに行ったり、
みほちゃんなんか「五島くんが、わたしの見つけた花を盗ったんですよ」
と言いつけに行ったりしました。 
よく見ると、小さな虫がたくさんいます。
花にのぼったり下りたりしているアリや、まるい星をつけたてんとう虫。
また、大きなちょうや小さなちょうも飛んできます。 
「いずみ先生ってすてきだなぁ」
男の子が大きな石をひっくり返しました。
下から はさみ虫が出てきて、それをつかまえて女の子を脅かすのです。
「キァー、キァー」いって、女の子は逃げ回ります。
わたしも先生にしがみつきました。 
「先生は、もう遊びはおしまいですよ。花を摘んでいない子は、
あと五分で教室に戻りますから、いまから必ず摘んでおきなさい。」
といいました。 

二時間目の授業が始まりました。
先生は、白い紙コップをみんなに配りました。
それから、わたしたちが家から持ってきたガラスの透明なコップも
机の上に置きました。
 先生が、大きなヤカンでみんなに水を注いで廻ると、
これから何が始まるのか、わたしたちは、とっても楽しみでした。
だって、水ってとっても不思議なんですもの。
「さあ みなさん。さきほど摘んできた花を、机の上に置いてください。」
先生は言いました。
「いいですか。ちょっとかわいそうですが、自分の好きな色の花びらを下敷き
の上でつぶしてみましょう。鉛筆の後ろなどを使ってつぶすと 良いですよ。」
  わたしは、うすいピンクの花びらをつぶしました。
「さあ出来ましたか。少し多めにつぶしてくださいね。
できた方は、 二つのコップにそれを少しづつ入れてください。」
 わたしは、透明のガラスのコップにいれました。何も変わりません。
となりの子をみると、きれいな紫の色が出ていました。
白いコップの方にもいれました。今度はとってもうすいのですが、
きれいなピンク色が見えました。
 わたしは、同じ水なのに、見えたり見えなかったりするのは、
コップのせいだとは思いたくありませんでした。
 わいわい がやがや、騒がしくなってきました。
先生は、「静かに」というと、「ガラスのコップと白いコップとでは、
どちらの方がよく色が見えましたか。」と聞きました。
みんな手をあげました。
 わたしがさされました。「白いコップの方です」
「それでは、ガラスの方だったと思った人は。」だれも手をあげません。
「それでは、ガラスのコップの後ろに、白い紙を立ててください。」
コップの後ろに白い紙を立てると、また色が出てきました。
 こんど先生は、細長く切ったガーゼをみんなに配りました。
それが終わると、「これは魔法の水ですよ。」 といって、
こい緑いろの水をとりだし、先生の机の上に置きました。
「さあ みなさん、この中にこの白いガーゼを入れると、
なに色になると思いますか。」
みんないっせいに手を上げました。「じゃぁ みんなで言ってみてください。」
みんなは「みどり」といいました。
「それでは、みどりでないと思う人」 と聞きました。
すこしたって、石丸くんだけが手をあげました。
先生は石丸くんを当てました。
「あか、あかだと思います。 ちがうかな。」
「うーん 赤ですか。それではこのガーゼを入れますよ。
よーく見ててください。」といって、先生が緑の水の中に入れました。
そしてゆっくりとガーゼをもちあげました。
 最初は、みどりのような気がしましたが、よく見ると、
それはうすい青でした。
先生は、「ふしぎな水でしょう。まほうの水のようですね。」
「これは、あいぞめといって、この水の中には、
小さな生き物バリテリアが 住んでいるのですよ。
日本では古くから行われて来た染物の一つですよ。」
と説明してくれました。
 わたしは、染物ってとってもおもしろいなと思いました。
そして、石丸くんはまちがったけれど、すごいなぁーと思いました。
 わたしたちも、しろいガーゼをコッブに入れました。
わたしのは、色がつきませんでした。
 先生は、バケツにコップの水をいれ、かたずけて歩きました。
バケツの中の水は、茶色になりました。
そして先生は、「きょうやったことで、おもしろかったこと、
ふしぎだったことをノートに書きましょう。」と言いました。
 わたしは、みんなふしぎだったので、なにを書いてよいのか、
書くのに困りました。

 

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点描画  工藤 優飛(中2)